キックボクシング・ボクササイズ選びガイド打撃系フィットネスを、宣伝抜きで整理する

公開:2026年9月11日/最終更新:2026年10月2日

ボクササイズの消費カロリーは
実測でいくつか

「1時間で800kcal」という数字に、測定の裏づけはあるのか。実測された値は60分で約674kcalで、これはトレッドミルで9km走るのとほぼ同じです。そしてある実験では、速く打っても酸素摂取量は増えませんでした——きつく感じることと、消費していることは別です。

この記事の要点
  • 実験室で間接熱量測定した60分の非接触ボクシング練習は2,821 ± 190 kJ(約674kcal)。分単位では9.8〜11.2 kcal。
  • パンチのテンポを毎分60回から120回に上げても、酸素摂取量に有意差はなかった。上がったのは心拍・換気量・主観的強度だけ。
  • ミット打ちはスパーリングとほぼ同じ負荷(66.1% 対 69.7%VO2peak)。サンドバッグはテンポ次第で39.8%まで落ちる。
  • 走るほうが心肺系の動員は高い(ピークVO2 55.3 ml/kg/分)。ボクシングは無酸素性の関与が大きいという違い。
  • 加速度計とVRヘッドセットのカロリー表示は代謝カートと有意に異なった。心拍から推定する代表的な式は、体力測定なしで分散の73.4%を説明した。
  • 打撃系では心拍と酸素摂取量に有意な相関が見つからなかったという報告がある。絶対値ではなく同じ機器での変化だけを見る。

実際に測られた数字は、いくつか

「1時間で800kcal」といった数字が、打撃系フィットネスの広告にはよく出てきます。実際に呼気ガスを測った研究がどれだけあるのか、から始めます。

最も直接的なのは1997年の研究です。打ち合いを含まないボクシングトレーニングを実験室で1時間、間接熱量測定で連続測定しました(Bellinger et al., 1997, Medicine and Science in Sports and Exercise)。

実測値
60分あたりのエネルギー消費2,821 ± 190 kJ(約674 kcal)
個人差の幅2,519〜3,079 kJ(約602〜736 kcal)
同じ消費量にあたる運動トレッドミルで60分に約9km走ること

被験者は8名の健康な男性で、いずれもこの形式に慣れた人たちでした。

もうひとつ、フィットネス目的のボクシングを直接測った研究があります。18名(男性12・女性6)に、0.34kgのグローブを着けて2分間のパンチ試行を行わせ、酸素摂取量・心拍・換気量を連続測定したものです(Kravitz et al., 2003, Journal of Strength and Conditioning Research)。

結果は1分あたり9.8〜11.2 kcal。単純に60倍すれば588〜672 kcal/時となり、1997年の実測とほぼ一致します。

「1時間で600〜700kcal程度」——これが、測定に基づく現実的な幅です。
ただしこれは、休憩をほとんど挟まずに動き続けた場合の数字です。実際のクラスは、説明・水分補給・移動を含みます。

速く打てば、消費は増えるのか

ここで、直感に反する所見が出てきます。

先の Kravitz らの研究は、パンチのテンポを毎分60・72・84・96・108・120回と変えて比較しました。テンポが2倍になれば、消費も増えるはずです。

指標テンポを上げたとき
酸素摂取量(VO₂)有意な差なし(26.83〜29.75 ml/kg/分の範囲)
心拍数有意に上昇(167.4〜182.2拍/分)
換気量有意に上昇
主観的運動強度(RPE)有意に上昇

著者らの結論は明快です——「パンチの速さは、換気量・心拍応答・主観的努力の増加と関連するが、酸素摂取量とは関連しない」。

きつく感じることと、酸素を使っていることが、分かれています。

ただし、これに反する報告もあります。経験のあるアマチュアボクサー9名を対象に、サンドバッグを毎分60・120・180回のテンポで打たせた研究では、酸素摂取量が大きく変わりました(Arseneau et al., 2011, Journal of Strength and Conditioning Research)。

サンドバッグのテンポVO₂ピーク酸素摂取量に対する割合
毎分60回24.7 ml/kg/分39.8%
毎分120回30.4 ml/kg/分48.8%
毎分180回38.3 ml/kg/分61.7%

2つの研究の違いは、試行時間(2分 対 標準化された練習)、被験者(運動習慣のある志願者 対 競技経験者)、対象(フィットネスボクシングの試行 対 サンドバッグ)です。どちらが正しいというより、条件が違えば結論が変わる、と読むのが妥当です。

同じ Arseneau らの研究は、練習の型ごとの負荷も測っています。ここが、実務的には最も役に立つ数字です。

練習の型VO₂%VO₂peak%HRmax
スパーリング43.4 ml/kg/分69.7%85.5%
ミット打ち41.1 ml/kg/分66.1%83.6%
サンドバッグ(毎分180回)38.3 ml/kg/分61.7%83.0%
サンドバッグ(毎分60回)24.7 ml/kg/分39.8%67.5%

注目すべきは2点です。

ひとつ。ミット打ちとスパーリングは、ほぼ同じ負荷でした。打ち合わなくても、指導者が構えたミットを打つ形式であれば、スパーリングに近い強度が出ています。「安全な形式は楽だ」は成り立ちません。

ふたつ。サンドバッグは、テンポ次第でピーク酸素摂取量の半分を下回ります。毎分60回では、ピーク酸素摂取量の約4割まで下がりました(競技者9名の測定)。

同じサンドバッグでも、テンポで負荷が大きく変わりました。
クラスの消費量の目安として、種目名に加え1ラウンドの長さ・本数・休憩の秒数を数えるのは、測定に基づかない実用上の助言です。

走るのと比べて、どうなのか

1997年の研究は「60分で約9km走るのと同じ」と結論しました。ただしこれは総量の話で、生理的な中身は同じではありません。

高水準のアマチュアボクサー11名に、4種類の運動を行わせて比較した研究があります(Venckūnas et al., 2020, Journal of Strength and Conditioning Research)。

運動ピーク酸素摂取量ピーク心拍
トレッドミル走55.3 ml/kg/分(最も高い)196.5拍/分
実際の試合(3×3分)測定不可197.7拍/分
サンドバッグ打ち走行より低い184.1拍/分
腕クランク走行より低い179.8拍/分

——走ることのほうが、心肺系をより強く動員しました。「ボクササイズは走るよりきつい」という言い方は、少なくとも酸素摂取の面では支持されません。

ただし、同じ研究で呼吸交換比が最も高かったのはサンドバッグ打ち(1.26)でした。無酸素性の解糖系の関与が最大だった、ということです。試合の分析でも、エネルギー供給は有酸素73%・無酸素非乳酸性19%・解糖8%と報告されています(Bružas et al., 2023, Journal of Sports Medicine and Physical Fitness)。

使っている系が違うのであって、優劣ではありません。

「試合」の強度は、桁が違う

ここまでの数字とは別に、競技の試合がどれだけ激しいかを押さえておくと、クラスの位置づけが分かります。

エリート級の男子ボクサー11名に、3分×3ラウンドの試合形式を行わせた研究では、各ラウンド直後の測定で、酸素摂取量が最大酸素摂取量の90%を超えました。ピーク心拍も最大心拍の90%以上でした(El-Ashker et al., 2018, Sports)。ラウンド間で酸素摂取量に有意差はなく、最初から最後まで高いまま推移しています。

オリンピック級の選手10名(男性6・女性4)を対象に、2分×3ラウンドの試合中の心拍を測った研究では、心拍と推定酸素摂取量が換気性作業閾値2を上回っていた時間が、平均219.8 ± 67.4秒でした(de Lira et al., 2013, Open Access Journal of Sports Medicine)。合計6分の試合のうち、3分半以上がその領域だったことになります。

血中乳酸で見ると、さらにはっきりします。

研究血中乳酸
アマチュア9名・シミュレーション(Finlay et al., 2018)ラウンドごとに2.4 → 3.3 → 4.3 mmol/Lと有意に上昇
アマチュアのシミュレーション(Thomson et al., 2017)血中乳酸と心拍の上昇が報告されている
K1ルールの国際試合・エリート15名(Rydzik et al., 2021)ピーク14.6 ± 1.9 mmol/L。回復20分後も安静値に戻らなかった
実際のボクシング試合(Bružas et al., 2023)12〜18 mmol/L

安静時の血中乳酸は、一般に1〜2 mmol/L程度とされます。試合はその10倍近くに達します。
——この記事の前半で扱った「1時間600〜700kcal」の運動と、ここで測られている運動は、まったく別のものだと考えてください。フィットネスのクラスは、競技の練習でも試合でもありません。

腕時計が出すカロリーは、どれくらい当たるのか

ここからは測定の話です。ほとんどの人は呼気ガス分析ではなく、時計やアプリの表示を見ています。

2024年、VRフィットネスゲームの「ボクシング」モードを、間接熱量測定(代謝カート)を基準に評価した研究があります(Craig et al., 2024, JMIR Serious Games)。同時に、腰装着の三軸加速度計・Apple Watch・VRヘッドセットの表示も記録しました。

代謝カートによる実測は、ボクシングモードで7.6 METs(高強度に分類)。
若い活動的な成人23名のVRゲーム測定では、加速度計とVRヘッドセットのカロリー表示は代謝カートと有意に異なりました(Apple Watchの結果は、論文の要旨には書かれていません)。

推定の限界は、原理からも説明できます。多くの機器は心拍からエネルギー消費を推定しています。心拍から推定する代表的な式の一つを出した研究は、115名のデータから予測式を作り、精度をこう報告しました(Keytel et al., 2005, Journal of Sports Sciences)。

式に何を入れるか説明できた分散
性別・心拍・体重・年齢・VO₂max83.3%
性別・心拍・体重・年齢(体力測定なし)73.4%

著者らは、年齢・性別・体重・体力を調整すれば十分な精度で推定できる、と結論しています。一方、市販の機器がVO₂maxを実測していることはまずありません。実用上は下の行——説明できた分散が73.4%の式が出発点になりやすい、という読み方です。

より新しい手法でも、誤差は残ります。加速度と心拍を組み合わせ、機械学習で推定したタバタ運動の研究では、平均絶対パーセント誤差がニューラルネットワークで12.6%、線形回帰で14.7%でした(Yan, 2022, Frontiers in Public Health)。タバタ運動の一研究では、研究環境でも1割以上ずれています。

打撃系では、心拍そのものが当てにならない可能性

さらに厄介な所見があります。心拍からの推定は「心拍と酸素摂取量が比例する」という前提に乗っています。打撃系で、その前提が崩れうるのです。

エリートとアマチュアのボクサー20名に反復パンチ課題を行わせ、慣性センサーによる打撃強度・心拍・酸素摂取量を同時に測った研究の結果です(Penna et al., 2026, Sci)。

  • 機械的な打撃強度と酸素摂取量のあいだには、正の相関があった(ρ = 0.398〜0.563)
  • 機械的な打撃強度と心拍の関係は、弱いか、負だった
  • 心拍と酸素摂取量のあいだには、有意な相関が見つからなかった

著者ら自身が「探索的で因果を示すものではない」と留保をつけている小規模な研究です。それでも、先の Kravitz らの所見——テンポを上げると心拍は上がるが酸素摂取量は変わらない——と方向が一致しています。

打撃は短時間の力発揮の繰り返しであり、上肢中心の運動です。心拍は、呼吸や緊張、上肢運動特有の応答でも上がります。そのぶん、心拍を根拠にしたカロリー表示は、打撃系で系統的にずれる余地があります。

なお、別の日に行った漸増サンドバッグ打ちと実戦とでは、ピーク心拍は184拍と198拍でした(Venckūnas et al., 2020)。形式が違えば心拍も大きく変わりうる、という事実です。

強度を、その場で見分ける方法

カロリー表示が当てにならないなら、何を見ればよいのか。使える指標が2つあります。

ひとつめは、パンチの本数です。ボクシング選手10名に、打撃動作による漸増負荷テストを行わせ、心拍偏向点(それ以上は心拍の上がり方が鈍る点=おおむね無酸素性作業閾値に相当)を測った研究があります(de Oliveira et al., 2022, Proceedings of the Institution of Mechanical Engineers, Part P)。

指標値
心拍偏向点での心拍174 ± 7拍/分(最大心拍の92%)
そのときのパンチ頻度39 ± 4発/分
最大パンチ頻度73 ± 8発/分

同研究はトレッドミルでの漸増テストと比較し、最大心拍・心拍偏向点ともに有意差がなく、強い相関(r = 0.73、0.85)を示しました。打撃動作そのもので、有酸素性の指標が取れるということです。

ただし限界一致域は、最大心拍で−7.65〜+11.85拍と、決して狭くありません。個人の目安としては使えますが、精密な値ではありません。

ふたつめは、安静時心拍との差です。156名(18〜81歳)を対象とした研究は、運動中の心拍から安静時心拍を引いた値(net HR)・性別・BMIから酸素摂取量を予測する式を作り、分散の85.2%を説明しました(Bragada et al., 2024, Journal of Functional Morphology and Kinesiology)。

この考え方が実用的なのは、「今日の心拍が150だった」より「安静時から70拍上がった」のほうが、条件をまたいで比較しやすいからです。ただしこの式は、連続的で安定した強度の有酸素運動を前提としており、打撃のような間欠的な運動にそのまま当てはまる保証はありません。

なお、ボクサーとキックボクサー各20名を比べた小規模な報告が1本あります(Gligoroski et al., 2025)。最大下の検査から求めた推定値で、最大酸素摂取量に有意差はありませんでした(43.65 対 46.1 ml/kg/分)。

「運動後も燃え続ける」はどうか

高強度運動の宣伝で使われるのが、運動後過剰酸素消費(EPOC)——いわゆるアフターバーンです。

EPOCが存在することは疑われていません。実際、EPOCを含めてエネルギー消費を推定するモデルも作られています。32名の成人に20分間の運動(最大酸素摂取量の40%と70%)を行わせ、代謝が安静状態に戻るまで心拍を追跡して推定したところ、実測との相関は0.976、二乗平均平方根誤差は0.624 kcal/分でした(Moon et al., 2023, Sensors)。

ただしこの記事で引いた研究の中に、EPOCが1回の練習の総消費に占める割合を定量したものはありません。「運動後24時間燃え続ける」といった表現の裏づけを、ここで示すことはできません。

言えるのは次の2点です。運動中の消費は測られていて、1時間あたり600〜700kcal程度。運動後の上乗せは存在するが、その大きさをこの記事は示せていない——だから、加算して語るべきではありません。

「やりすぎ」をどこで見るか

消費カロリーを増やそうとして量を積むと、別の問題が出ます。回復の指標を見る方法を、短く補足しておきます。

ボクシングとキックボクシングの負荷調整を扱った文献は、心拍変動が個人の20パーセンタイルを下回った場合を、強度を下げ休息を延ばす信号として扱うという運用を提案しています(Aksiutin, 2025, Theory and Practice of Physical Culture and Sports)。朝に約5分の記録を毎日取る、という前提です。これは測定で確かめられた基準ではなく、指導の枠組みとしての提案です。

これは競技者向けの枠組みであり、週2回通う人にそのまま必要なものではありません。ただし考え方は流用できます——基準になるのは他人の数字ではなく、自分のふだんの値です。カロリー表示と同じで、絶対値ではなく、同じ条件で取り続けた変化だけが読める、ということになります。

では、この数字をどう使うか

場面扱い方
広告の「1時間で○○kcal」実測の幅は600〜700kcal程度。これを大きく超える数字には、測定の根拠を尋ねてよい
時計・アプリの表示加速度計とVRヘッドセットでは代謝カートと有意差が出た。絶対値は慎重に扱う
同じ機器での比較ここは使える。先週の自分と今週の自分を比べる用途なら、系統的な誤差は相殺される
クラス選び種目名に加えラウンドの長さ・本数・休憩の秒数も見る。サンドバッグはテンポ次第で、ピーク酸素摂取量の4割程度まで下がる
「きつかったから消費したはず」成り立たない。テンポを上げても酸素摂取量が変わらなかった実験がある

そしてもうひとつ。体重を落とすことが目的なら、消費カロリーの推定精度に時間をかける価値は高くありません。タバタ運動の一研究でも推定誤差は1割を超えており、そこを詰めるより、続けられる頻度を確保するほうが効きます。

なお、運動機器の消費カロリー表示そのものの精度については、別サイトの記事で機種ごとの検証結果を整理しています。

この記事の限界

4点、明示します。

ひとつめ。被験者が競技者に偏っています。Arseneau らの研究は平均13試合の経験者、Venckūnas・Bružas らはアマチュア選手、Penna らは競技者(エリートを含む)です。競技者以外の実測は、Bellinger(健康な男性8名)と Kravitz(運動習慣のある志願者18名)の2件だけで、いずれも小規模です。

ふたつめ。1997年の実測は男性8名です。体重・体組成・性別で消費は変わりますから、「600〜700kcal」をそのまま自分に当てはめることはできません。体重の軽い人では、当然これより低くなります。

みっつめ。EPOCの大きさを示せていません。上に書いたとおりです。運動後の上乗せを含めた「実質の消費」については、この記事は何も主張していません。

よっつめ。消費カロリーと体重の変化は別の問題です。この記事は運動中に使われるエネルギーだけを扱っており、食事や、運動が1日全体の活動量に与える影響(運動した日に他の時間で動かなくなる、といった補償)には触れていません。

出典

  • 【60分で約674kcal・9km走相当】Bellinger, B. et al. (1997). Energy expenditure of a noncontact boxing training session compared with submaximal treadmill running. Medicine and Science in Sports and Exercise. doi:10.1097/00005768-199712000-00016
  • 【9.8〜11.2 kcal/分・テンポを上げてもVO₂は変わらない】Kravitz, L. et al. (2003). Cardiovascular Response to Punching Tempo. Journal of Strength and Conditioning Research. doi:10.1519/1533-4287(2003)017<0104:CRTPT>2.0.CO;2
  • 【練習の型ごとのVO₂・サンドバッグは39.8〜61.7%】Arseneau, E. P. et al. (2011). VO₂ Requirements of Boxing Exercises. Journal of Strength and Conditioning Research. doi:10.1519/JSC.0b013e3181ef64cb
  • 【走行が最も高い心肺動員・サンドバッグ打ちの呼吸交換比が最大】Venckūnas, T. et al. (2020). Cardiorespiratory Responses to Specific and Nonspecific Exercise in High-Profile Amateur Boxers. Journal of Strength and Conditioning Research. doi:10.1519/JSC.0000000000003496
  • 【加速度計とVRヘッドセットの表示が代謝カートと有意に異なる】Craig, T. V. et al. (2024). Examining and Comparing the Energy Expenditure of Two Modes of a Virtual Reality Fitness Game: Indirect Calorimetry Study. JMIR Serious Games. doi:10.2196/53999
  • 【心拍からの推定式・分散の説明率73.4〜83.3%】Keytel, L. R. et al. (2005). Prediction of energy expenditure from heart rate monitoring during submaximal exercise. Journal of Sports Sciences. doi:10.1080/02640410470001730089
  • 【心拍と酸素摂取量に有意な相関が見つからなかった】Penna, G. et al. (2026). Mechanical Punch Intensity and Its Relationship with Oxygen Uptake and Heart Rate During Repeated Efforts in Elite and Amateur Boxers. Sci. doi:10.3390/sci8060141
  • 【試合のエネルギー供給は有酸素73%】Bružas, V. et al. (2023). Metabolic and physiological demands of 3 x 3-min-round boxing fights in highly trained amateur boxers. Journal of Sports Medicine and Physical Fitness. doi:10.23736/S0022-4707.22.13661-3
  • 【タバタ運動の一研究では誤差12.6〜14.7%】Yan, Y. (2022). Energy Expenditure Estimation of Tabata by Combining Acceleration and Heart Rate. Frontiers in Public Health. doi:10.3389/fpubh.2021.804471
  • 【EPOCを含めた推定モデル】Moon, J. et al. (2023). Intelligent Estimation of Exercise Induced Energy Expenditure Including Excess Post-Exercise Oxygen Consumption (EPOC). Sensors. doi:10.3390/s23229235
  • El-Ashker, S. et al. (2018). Cardio-Respiratory Endurance Responses Following a Simulated 3 × 3 Minutes Amateur Boxing Contest in Elite Level Boxers. Sports. doi:10.3390/sports6040119
  • de Lira, C. A. B. et al. (2013). Heart rate response during a simulated Olympic boxing match is predominantly above ventilatory threshold 2. Open Access Journal of Sports Medicine. doi:10.2147/OAJSM.S44807
  • Thomson, E. et al. (2017). Quantification of the physical and physiological load of a boxing-specific simulation protocol. International Journal of Performance Analysis in Sport. doi:10.1080/24748668.2017.1304048
  • Finlay, M. J. et al. (2018). Quantifying the Physical Response to a Contemporary Amateur Boxing Simulation. Journal of Strength and Conditioning Research. doi:10.1519/JSC.0000000000001926
  • Rydzik, Ł. et al. (2021). Physiological Responses and Bout Analysis in Elite Kickboxers During International K1 Competitions. Frontiers in Physiology. doi:10.3389/fphys.2021.691028
  • Bragada, J. A. et al. (2024). Net Heart Rate for Estimating Oxygen Consumption in Active Adults. Journal of Functional Morphology and Kinesiology. doi:10.3390/jfmk9020066
  • de Oliveira, L. B. et al. (2022). Validity of a mobile-based specific test to estimate metabolic thresholds in boxers. Proceedings of the Institution of Mechanical Engineers, Part P. doi:10.1177/17543371221084563
  • Gligoroski, A. et al. (2025). Functional Parameters in Boxers and Kickboxers. Research in Physical Education Sport and Health. doi:10.46733/pesh25142127g
  • Aksiutin, V. (2025). Scientific and methodological approaches to optimisation of training load based on the psychophysiological state of athletes. Theory and Practice of Physical Culture and Sports. doi:10.69587/tppcs/1.2025.41

立川周辺で探す場合

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この記事のまとめ

  • 実測は60分で約674kcal(2,821 kJ)。分単位では9.8〜11.2 kcal。「1時間で600〜700kcal程度」が現実的な幅。
  • テンポを上げても酸素摂取量は変わらなかった実験がある。心拍・換気・主観だけが上がった。
  • ミット打ちはスパーリングとほぼ同じ負荷(66.1% 対 69.7%)。サンドバッグはテンポ次第で39.8%まで落ちる。
  • 走るほうが心肺系の動員は高い。ボクシングは無酸素性の関与が大きいという違いであって、優劣ではない。
  • 加速度計とVRヘッドセットのカロリー表示は代謝カートと有意に異なった。心拍から推定する代表的な式は、体力測定なしで分散の73.4%を説明した。
  • 打撃系では心拍と酸素摂取量の相関自体が確認できなかった報告がある。絶対値ではなく、同じ機器での変化だけを見る。

よくある質問

ボクササイズは1時間で何キロカロリー消費しますか?

呼気ガスで実測した研究では、打ち合いを含まないボクシングトレーニング60分で2,821 ± 190 kJ(約674kcal)でした(Bellinger et al., 1997)。個人差の幅は約602〜736kcalです。別の研究では1分あたり9.8〜11.2 kcalで、60分換算すると588〜672kcalとなり、ほぼ一致します。ただし被験者は男性8名と男女18名の小規模研究で、体重の軽い人ではこれより低くなります。

速く打てばカロリーは増えますか?

パンチのテンポを毎分60回から120回まで変えて測った研究では、酸素摂取量に有意な差はありませんでした。有意に上がったのは心拍数・換気量・主観的運動強度です。一方、経験者にサンドバッグを打たせた別の研究ではテンポで酸素摂取量が39.8%から61.7%まで変わっており、条件によって結論が分かれます。少なくとも「きつく感じたから消費した」とは言えません。

スマートウォッチのカロリー表示は正確ですか?

VRボクシングを代謝カートと比較した研究では、加速度計とヘッドセットのカロリー消費データは基準と有意に異なりました。心拍から推定する代表的な式の一つでは、体力測定を含めない場合に説明できた分散は73.4%です。絶対値は慎重に扱い、同じ機器・同じ条件での変化を見る用途に向いています。

サンドバッグとミット打ちでは、どちらがきついですか?

ミット打ちはピーク酸素摂取量の66.1%で、スパーリング(69.7%)とほぼ同じでした。サンドバッグはテンポ次第で、毎分60回なら39.8%、毎分180回なら61.7%です。同じサンドバッグでもテンポで負荷が大きく変わります。

走るのとどちらが効率がいいですか?

アマチュアボクサーで比較した研究では、ピーク酸素摂取量が最も高かったのはトレッドミル走(55.3 ml/kg/分)で、サンドバッグ打ちや腕クランクはそれより低い値でした。一方、呼吸交換比はサンドバッグ打ちが最も高く(1.26)、無酸素性の関与が大きいことを示します。エネルギー総量としては、60分のボクシング練習が60分で9km走るのと同程度と報告されています。